石崎嘉兵衛がお伊勢参りの帰りに京都に立ち寄り、祇園山笠を見物し、それをヒントに曳山造りを思いついたのです。
塗師の川添武右衛門とともに「赤獅子」の曳山を唐津神社に奉納しましたが、これが現在の唐津くんち曳山の始まりなのです。
「赤獅子」の面は粘土型を原型とした一閑張りであり、その造りかたは、その後の曳山造りの手本となりました。
「赤獅子」の角の後ろには、白い大きな御幣が立てられていて、曳山曳き行事の無事を祈っています。
「赤獅子」は、幅が3メ一トル、高さが約5メートル、重さ(推定)が1.6~1.8トンあります。

著:戸川 鐵
(一部抜粋 「唐津神社の神祭と曳山に関する抄録」より) 唐津曳山を研究するための資料
※写真撮影:鶴丸 誠 2017年11月3日